MURABOSHI’s blog

星空サークル ”むらぼしの会” (東京都国分寺市) のブログです。

☆むらぼしの便り☆(No.12)・・・天の川銀河の中心には何がある?

M:「新緑がまぶしくて、すっかり初夏だね。」

H:「そうだね。これからあっという間に梅雨、そして本格的な夏がやってくるね。」

M:「夏に向けて、星空を観るときのおススメの対象を教えてほしいな!」

H:「そうだな、、夏は天の川がよく見える季節だからね、いて座なんかはどうかな?
天の川銀河の中心はいて座の方角にあるんだよ。」

M:「そうなんだね!それは面白そう!」

H:「中心方向だけに、天の川の星々が折り重なり合って、天の川のうちで一番濃くて太く見える部分だよ。」

M:「それはぜひとも観てみたいし、写真も撮れたらいいな!
ところで、いて座にはどんな天体があるの?」

H:「有名どころでは球状星団M22、干潟星雲M8、三裂星雲M20という天体があるよ。
どれもいて座の中の「南斗六星」のすぐ近くにあるんだ。
たとえば、干潟星雲はこんな感じ。」

いて座にある干潟星雲M8

M:「おおっすごい!こんな写真が撮れるんだ!
名前のとおり、干潟にできた水の通り道の跡をイメージさせるような形が見えるね!」

H:「実はいて座にはね、天文学上の重要な発見になった天体もあるんだ。
いて座A*(スター)といってね、強力な電波を発している電波源なんだ。」

M:「強力な電波源!?
どうしてそんな電波が出ているの?
もしかして、天の川銀河の中心に居る宇宙人の交信??」

H:「あはは!宇宙人じゃないけれどね。
この辺のことをこんどじっくり話そうと思うよ。」

M:「なんだ、、宇宙人じゃないのか、、でもこの話は面白そう!
楽しみにしてるよ。」


<星座神話の紹介>

★☆★ いて座(Sagittarius) ★☆★

いて座はユーフラテス川流域の古代国家に起源を認めるのが通説です。
ギリシア神話には上半身が人間で下半身が馬という ”怪物族” が登場し、これを “ケンタウロス” といいます。いて座の人物ケイロンもケンタウロスの一人。
ヘラクレスが他のケンタウロス族と戦ったとき、ケイロンは誤ってその毒矢にあたって死に、大伸ゼウスはその姿をいて座の星として天上にかざったとされます。

※『星座の神話―星座史と星名の意味―』(原恵著、恒星社厚生閣)から引用してまとめました(絵を含む)。